今の賃貸マンションに引っ越してから、ベランダに水道の蛇口がなく、網戸やベランダの清掃で困ることが増えました。築年数の古い物件なのである程度は仕方ないのですが、やはり不便を感じます。
台所・洗面所・洗濯機・風呂場には蛇口があるものの、賃貸物件では改造は難しく、対応に悩んでいたところで見つけたのが、takagiの「B490 全自動洗濯機用分岐栓」です。


さらに、同じくタカギ製の「R115CG コンパクトリール15m」(内径7.5mmの細いホース/重量約1.2kg)も購入して、ベランダの水回り問題が解決しました。


また、使用後のホースを収納するために、東和産業の「磁着SQLN 浴室壁用ハンガー掛け」(耐荷重:約3kg)を風呂場に取り付け、コンパクトに片付けられるようにしています。


本記事では、これらの製品の選定理由から設置方法、使用感、収納方法まで、実体験に基づいてご紹介します。ベランダの水まわりにお困りの方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
条件
- この記事は、2025年7月時点での購入・使用体験に基づいています。
- 使用している全自動洗濯機は、東芝製「AW-9DH1」。縦型タイプの全自動電気洗濯機です。
- 実際に購入・使用した商品を中心に、ネット購入可能なリンクも掲載しています。一部、検討時に比較した商品も含まれます。
購入検討と購入
ベランダに水道が無い
賃貸マンションのベランダは、生活環境上どうしても砂埃がたまりやすく、できれば定期的に水洗いして掃除したいところです。しかし、水道の蛇口がないため、いつもバケツで水を運んだり、風呂の残り湯を使ったりと、かなりの手間と労力がかかっていました。
室内には台所・洗面所・トイレ・風呂・洗濯機に水道がありますが、どれも散水ホースを直接つなげるような形状の蛇口ではありません。どうしたものかと悩んでいたところ──
ある日ネットサーフィン中に目に留まったのが、takagiの「B490 全自動洗濯機用分岐栓」でした。
泡末蛇口用ニップル(G063)、シャワーニップル(GWA66HW)、洗濯機蛇口用ニップル(GWA44)も候補にあがりましたが、取り外しの手間が不要な分岐栓の方が使いやすそうだと感じ、最終的にB490で検討を進めることにしました。
↓ 比較検討時に候補となった洗濯機蛇口用ニップル
ホームセンターで購入
Amazonでの購入も検討しましたが、素人の自分には不安な部分もあり、専門知識のあるスタッフに相談できるホームセンターで購入することに決めました。また、新しく購入するホースのサイズ感も実際に目で見て確認したかったため、最寄りの大型ホームセンターへ足を運びました。
ホースの購入
まず目に入ったのがホース売り場。標準的な内径15mmのホースは少し太くて取り回しが難しそうだったため、細めのホースで軽く扱いやすいタイプを探すことに。必要な長さは10mほどでしたが、余裕のある15mのタイプ、タカギ製「R115CG コンパクトリール15m」に決めました。
この製品は軽量かつコンパクトな点が魅力ですが、巻き取り用のハンドルがないため、ホースを引き出したり片付けたりする際に多少手間がかかる点には注意が必要です。
全自動洗濯機用分岐栓の購入
次に、お目当てのタカギ製「B490 全自動洗濯機用分岐栓」を探します。ホースや蛇口ニップ・コネクター・ジョイント類が並ぶコーナーをくまなく探しましたが、見当たりません。店員さんに尋ねたところ「このコーナーにない場合は住宅設備コーナーにあるかもしれません」とのことで、少し離れた場所へ向かうと、無事発見できました。
商品を手に取り、先ほどの売り場に戻って、今度は購入予定のホースとの接続について再度店員さんに確認しました。
結果、分岐栓にホースのコネクターを直接取り付けることは可能とのことでしたが、付属の「ストップコネクター」はホース内径12~15mm用で、今回購入する「R115CG コンパクトリール15m」のホース(内径7.5mm)ではサイズが合わないと説明を受けました。
そのため、細ホース専用のストップコネクター(G096SH) を別途用意する必要があります。
ただ、今回は「コネクターが無くても、少し水が出る程度なら許容範囲」と判断し、ストップコネクターの購入は見送りました。
浴槽収納用マグネットの購入
ホースの収納場所としては、お風呂場の壁にマグネットで取り付けられるタイプが便利だと考え、重量にも配慮して、東和産業の「磁着SQLN 浴室壁用ハンガー掛け」(耐荷重約3キロ)を選びました。
タカギ製の「R115CG コンパクトリール15m」のカタログ上の重量は約1575gです。万一、使用後にホース内に水が残った場合でも、耐荷重3キロであれば十分だろうと判断しました。
設置して散水・収納・洗濯機使用
設置と散水
分岐栓を取り付けて、散水ホースから水を出せるようにするまでの流れをご紹介します。
- Step1現在の状態
現在は水道蛇口から洗濯機へ直接ホースが刺さっています。
- Step2給水ホースの洗濯機側接続部を外します
1.水道の蛇口を閉めます
2.洗濯機側のホースを取り外します(※水がこぼれないように注意)
吸水口に汚れがあれば、このタイミングで掃除します。 - Step3分岐栓の取り付け
洗濯機側に分岐栓を取り付けます。
写真では給水ホースが作業の邪魔になったため、取り外しました。
分岐栓をしっかりと手締めして固定します。 - Step4給水ホースを取り付けます
分岐栓と給水ホースもしっかりと締めます。
- Step5テスト運転で水漏れ確認
1.散水側の通水レバーが「止水」になっているか確認
2.水道の蛇口を開ける
3.洗濯機の給水を試して、水漏れないかをチェック
問題が無ければ、散水の準備に進みます。 - Step6散水ホースを取り付けます
水漏れが無ければ、散水の準備に入ります。
- Step7散水側通水レバーを「出」にします
いよいよホース側に水を流します。散水ノズルで止水しているのでまだ水はでません。
- Step8散水ノズルから通水します
散水ノズルのレバーを引くと、水が流れます。
ベランダまでホースを延ばし、無事に水洗い掃除を行うことが出来ました!
散水後の後片付けと収納
ベランダなどの水洗い掃除が終わったら、後片付けと収納です。
ここでは、ホースの水抜きや収納までの手順をまとめました。
- Step1散水側通水レバーを「止」にします
水道蛇口は洗濯機で使うので開けたままです。
- Step2散水ノズルのレバーを引いて水を排出します
ノズルのレバーを引いて、ホース内に残った水をできるだけ排出します。
完全には出し切れないため、ホースを巻き取る際に重力でも自然に排水させます。 - Step3ホースのコネクターを分岐栓から取り外します
今回のホースはストップコネクターではないため、取り外し時に水が出てくる可能性があります。
タオルを添えて慎重に取り外しました。多少水は出ましたが、許容範囲でした。 - Step4ホースを手巻きしてお風呂場に収納しました
ホースをリールに手巻きしています。
水が残っているので、洗面台で巻き取ると安全です。
最後に、浴槽に設置した「磁着SQLN 浴室壁用ハンガー掛け」に掛けて収納完了です。
分岐栓設置後の洗濯機の使用
分岐栓を取り付けたあとの口コミで、「脱水時にカタカタとうるさい」という声を目にしていましたが、実際に洗濯機を回してみたところ、確かに脱水の際に分岐栓からカタカタと音が出る状況がありました。
分岐栓の白く大きなプラスチック部分が微妙に振動していたようで、
手元にあった粘着素材「KOKUYO ひっつき虫」を1つ挟み込んだところ、音はピタリと解消しました。
この対応で、脱水時のカタカタ音は完全に解決し、その後も洗濯機は問題なく使用できています。

まとめ
ベランダに水道がないのは地味に不便で、ずっと悩んでいましたが、
洗濯機に分岐栓を付けてホースをつなぐことで、なんとか解決できました。
実際に使ったのは、タカギの全自動洗濯機用分岐栓(B490)と細いホースのリール(R115CG)。
収納には、お風呂場の壁に付けられるマグネットタイプのフックを使っています。
分岐栓設置後の洗濯脱水時のカタカタ音の対処も含めて、やってみたら案外うまくいった、というのが正直な感想です。
同じように「ベランダ掃除に水を使いたいけど、水道がない…」と困っている方の参考になればうれしいです。